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91.マリルイ学園CGR
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966 :迅
2020/10/23(金) 18:18:21
「オァアッ!!」
「ッ……!」
一方、ボーンクラッシャーの猛攻はスピードを増し始め、ルルは徐々に押され始めていた。
彼は全身から赤黒いオーラを迸らせ、近づけばナイフと拳打、そして怯んで距離を取ろうとすればグレネードランチャーを無闇矢鱈にブッ放す。
一見すればただ暴れ回っているだけのようにも見えるが、実はこれが恐ろしく効果的なのだ。
「ガハッ!」
速過ぎる、動きについて行けない。
しかしボーンクラッシャーの止まる事を知らず、嵐の如き猛攻はルルの華奢な肉体を捉え始めた。
「バッシャ"ァァァ"ァ"ァッ"!!!」
彼は理性を失った獣のような咆哮を上げ、体勢を立て直す暇すら与えない怒涛の猛攻を繰り返す。
形勢は一気に逆転し、ルルは猛撃の合間合間を縫って回避する事しか出来ず、反撃に移ろうにも下手に手を打てばその瞬間にジ・エンド。
「(何か打開出来る手段は……!)」
「ルルー!!」
すると、どこからか自分の名を呼ぶ声。
目の前にはナイフを振りかぶるボーンクラッシャー、そして次の瞬間、地面から生えた蔓がボーンクラッシャーを絡め取った。
ルルは蔓の出所に目を向けると、地面に拳を打ちつけた玲子はニッと勝気な笑みを浮かべた。
「バインドヴァイン!」
「玲子!」
「私もいるよぉ……!」
玲子と入れ替わるように現れた琴はルルの前に立ち、蔓を引き千切ったボーンクラッシャーの一撃を日本刀で防ぐが、重さに苦悶の声を漏らす。
「琴さん……!」
「ルルちゃん!これを!」
「!?」
少し遅れて登場した木村から四角い物体を投げ渡されたルルは、己が身体の内側に眠る燻っていたエレメントが再び燃え始めた様な感覚を得る。
「これは……!?」
「ルルちゃん!変身を!」
「頼むでルル!」
「これ以上抑えられそうにないからね……!」
「───!」
どくん、どくんと、心の臓が鼓動を鳴らし、それに呼応するように金色のキズナフォンは光を放つ。
「猫野"瑠"々ゥ"ゥ"ゥゥゥゥ"ゥ"ゥ"ゥゥ"!!!」
「コミュニティアプリ……」
木村達の防衛線を退け、修羅の形相でルルの頭上に飛び上がるボーンクラッシャー。対する彼女はキズナフォンを持った右手を天に掲げ、キズナの合言葉を叫んだ。
「起動!!!」
刹那、飛び掛かるボーンクラッシャーを軽々と吹き飛ばし、煌々と真紅の炎が燃え上がる。
炎はやがて彼女の体を包み込み、炎と同じ真紅のスーツを形成する。
「ガールズレッド・レクイエム!」
彼女は真紅の炎を纏い、『信頼出来る仲間』と共に、眼前の悪鬼羅刹と対峙する。
「さぁ……行きましょう!」
「「「応ッ!」」」
「クフフ……クハハハハハハハ!」
煌めく炎と淀んだ炎、表裏一体にして相反する2つの炎は衝突し、世界を純白に染め上げた。
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