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91.マリルイ学園CGR
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983 :げらっち
2020/10/28(水) 03:06:16
ここは、あの世?
いや、違う。
ここは、無。
時間も、空間も、何もない、無…
そこに居たのは “リッチヅノーだった何か”
不死の魂、自分1人だけの世界を手に入れた代償が、これ。
ここは何もない、ただ1人の空間。死ぬことも許されず。
考えること。体をも失った彼に出来るのは唯それだけ。
一体ぼくは何がしたかったのか?どうすればよかったのか?
考えても、考えても、考えてもわからないので、彼は、
考えるのをやめた。
「卒業生代表、猫野瑠々!」
「はい!!」
校長先生に呼ばれて、壇上に上がる。
待ち侘びたこの日。
ルルは持ち前の早口で話し始めた。
「私は猫野瑠々、友達からはルルちゃんって言われてます。今日、この日、真理類学園を卒業します!でも、」
ルルは急に黙ってしまった。式場の先生や生徒たちはざわついた。
「……だから何だって話です。私たちの世界はずっと続いていきますから。成長しても、大人になっても、消えない絆は存在します。忘れたと思っても、ふと思い出す。だからそれを忘れないで。お別れじゃないんです。それじゃ、そろそろ時間だから…」
ルルは突然、壇上から飛び降りた。
「あっ、猫野!」
ルルは踵も返さずに走って学校から出て行った。
「ルルちゃん、3分遅刻ですよ。まあ何とかギリセーフですが(笑)」
「ごめんなさい!校長先生のお話がことのほか長くて…あ、でもスピーチは上手くいきましたよ!全部おけですぅ!」
「それにしても…本当にいいんですか?あの子たちにお別れを言わなくて。」
「はい。言うと寂しくなっちゃいますから。それに永遠の別れでは無いですし…」
「ですね(笑)」
「はい✨」
雪華とルルは、にっこり顔を見合わせると、タラップを駆け上がり飛行機に乗って行った。
おしまい🌟
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