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91.マリルイ学園CGR
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998 :げらっち
2020/10/28(水) 16:41:00
ゲラッチとkotoはフードコートに到着していた。
「」
kotoは長時間の外出で疲労の極に達したのか既に小声を通り越し無声になっていた。しかしゲラッチには通じたようだ。
「そうか休みたいのか。じゃあこの席に座って。」
kotoを席に座らせる。
「せっかくだから何か食べようか。」
「うん。僕イチゴ食べたいな。」
ゲラッチは買いに行こうと背中を向けるがすぐに振り返る。
「さらわれないようにね。」
「たぶん…」
ゲラッチは苺のドーナツ3個とジュースを買って戻ってきた。
kotoはくつろいでいる様子で、結わえていた髪をおろし足をブラブラさせていた。小さめの椅子なのに足は床に届いていない。
「ほい。」
kotoはジュースの入ったグラスを持ってぎゅっと握った。かわいい。
そしてしばらく2人はもぐもぐとドーナツを食べていたが、やがてゲラッチがこう言った。
「おーーーい」
kotoはくすりと笑ってゲラッチの方を見る。
「はぁい?」
「あーんして。」
兄の唐突なお願いにkotoは真顔に戻る。
「やだ。」
「してーー!お兄ちゃんはこの日をどれだけ楽しみに待っていたことか!」
「何て言われてもやだからね」
「それならば我がチートパワーで洗脳してやろう!」
ゲラッチは机に足をダンと乗せグッと体に力を込めると、ダークゲラッチに変身した。
「わあ行儀悪い。メンズスターは退治しなくちゃね。」
「コミュニティアプリ起動!」
kotoはスマホを取り出し、彼女にしては大きめの声で叫んだ。
「病み上がりの武者!ガールズバイオレット!」
紫色のスーツがkotoの体を包んだ。若干身長がかさ増しされているようにも見て取れた。
「妹だろうと容赦はしないからな!」
「最初からそのつもりでーすぜ、おにぃ」
「チート級スパイラルレーザー!!」
ゲラッチのカラフルな銃から今度こそ光線が放たれ、kotoの背後にあったダストシュートを吹き飛ばした。
kotoは変身前とは別人かと思われるような身のこなしでそれをかわすとゲラッチの頭上まで飛び上がった。
「ン?」
ゲラッチは上を向く。
すると100本のナイフが落下し彼を襲った。
「捌かれろ!」
「この程度か、」
ゲラッチが腕をぶんと振ると、全てのナイフは霧散してしまった。こんなのは小細工にすぎないとでもいう調子だ。
kotoは猫のようにスタっと着地した。
おろおろとする客や店員をよそに、2人は睨み合っている。
「まだまだ甘いな。お前は兄であるこの私にいつまでも勝てん!」
「にゃー!絶対勝つ。」
「それじゃあいつまでも挑み続けることになるがいいのか?」
kotoは少し間をおいて頷いた。
「がんばゆ。」
ゲラッチは満足げにフフンと笑った。妹といつまでも戦えることがこれ以上なく嬉しいのだった。
おしまい
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