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初めて腹が鳴ったのはいつの事だったか。その音を聞いて、奇妙な形をした審/神/者と名乗った娘が目を丸くしながら「かみさまもお腹鳴るんだね、いまミスドしか無いんだけどー…御神酒とかなくてへーきぃ?」といって渡してきた甘い菓子の味は、やたらと甘くて驚いたことを覚えてる。あの日初めてこの本/丸に火が入り、私は三振り目だったらしい。先に来ていた加/洲清/光と小/夜左/文/字も同じように菓子を受け取り目を丸くしていた。
ぐるる、腹が鳴る。
一度満ちたりるを知った内臓はどうにも次から次へと満ちたりるを求めるらしい。
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満ちてたりるを思い出す、あの日の鞘鳴りを、剣戟を、血潮の温もりを。
ぐるる、喉が鳴る。
一度満ちたりるを知った心は、次から次へと満ちたりるを求めるらしい。
「各個撃破と、洒落込みますか。」