日記一覧
204.今は昔、
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33 :山_姥_切_国_広
09/04(金) 17:21

#昨夜の話。





…あんたの言葉の全てが冗談なのか、或いは戯言に見せ掛けた本音が幾ばくか潜んでいるのか。普段からあんたの意図を察せない至らなさに加え、こういった機微には大層疎い俺には判らない。
若し前者であるのなら、それで良い。俺が彼是と考えを巡らさなくとも良いんだろう?
だが若し後者であるとするならば……あんたが落ち着いたら、一緒に色んな事をしよう。今は一日に一度あんたの声が届けば至福を覚える状況下、今の我慢は先の愉しみだと己に言い聞かせながら抑えている事は俺にだって沢山有る。俺が友刃と茶菓子を食べたり布団を並べて寝たりする事に対して思う所が有るのなら、あんたとは菓子だけでなく食事も共にして一組の寝具に二口包まって眠ろう。――因みに俺はおかずにするなら鳥肉が好い。それも高級な種類の物を余す所無く貪り食って、骨や筋までしゃぶり尽くしたい。その対価を支払う必要があるのだとしたら、そうだな、飢えを満たして充足の笑みをあんたの隣で浮かべて遣ろう。それは出逢った頃からのあんたの望みの一つだろう?

傍に居ても離れていても、あんたは俺の気持ちを良くも悪くも掻き乱す。初めて知る自分に驚かされたり、気付きたくなかったものを直視させられて戸惑ったり…正直、俺はそういった事が苦手だ。人の身を得てからというもの、精神的な不安定さは任務に支障を来す。所詮は写し、未熟な刀なんだ。
だから必要以上に深い関係を他者と築こうとは余り思わないし、そうなりそうな時は距離を置いてしまう。
だが、あんたに対してはそれが出来なかった。不得手なものまで全て受け入れてなお進む力を俺が手に入れれば良い、等と大それた事を考えてまで敢えてその傍らを望んだ。そうはいっても生易しい事ではなくて、上手く行かず思い悩む時にも前を見据えていられるのは、紛れも無く其処にあんたが居るからだ。
どんなに胸中を掻き乱されても決して揺さぶられる事の無い想い、それはあんただけにくれてやる。

……これで少しは可愛げが出ただろうか。いや、相変わらずか。
如何せん可愛い己というのは想像するだけで身の毛が弥立つ。諦めてくれ。

>あんたの目に触れる可能性が極めて低い此処でこんな話を零す俺を意気地無しと断ずるも、いつもの憎まれ口に類する可愛げの無い突っ掛りだと看做すも、あんたの随意に。
以前言ったように、俺の態度はあんたの腕次第で幾らでも変わる。それだけの事だ。

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