日記一覧
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206.二人静の断片
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234 :
燭/台/切/光/忠
03/21(火) 00:38
独白
真新しい頁に、彼はあっという間に気付いたみたいだ。
…どうしてだろうかと考え。一度閉じて、表紙の埃を丁寧に拭い直した。
近頃どこかで彼も日記を始めたらしい。
この帳面だとどうしても気を遣ってしまう様子だね。途中から交換日記のつもりでいる僕としては、此所に書いてくれても一向に構わないんだけど、彼がのびのびと綴れる場所があるのは好ましいと思う。
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今更ながら彼とは結構、趣味が合う。
二人とも好きそうな物を見つけると、どうせ手に入れるなら彼の分もあった方が二倍楽しめるな…というお揃い思考になりがちで。
僕が青なら彼は緑?
僕が金なら彼は紫かな。
黒ならアクセントを色違いにして…と、一人であれこれ考えるのは楽しい。
だけど隣にいる人と顔を寄せて、これ可愛いねこれも綺麗だね、どれが一番好き?なんて会話をしながら選ぶのは、贅沢な過ごし方だと思う。
一緒に何かを選ぶって素敵なことだ。
万屋。彼がいつ目を輝かせるか横顔を窺いながら、悩んだ経過と満足げな笑顔を見守るような時間は、サプライズ好きの僕としても心が浮き立つ。
彼は、頭に浮かぶその人だ。
彼にとってみれば僕が、その相手。
向き合うと結ばれている気がする。
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