日記一覧
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206.二人静の断片
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燭/台/切/光/忠
06/28(日) 15:23
某日
今日、僕は怪我をした。
それも出陣中じゃない。この本丸内で、だ。手合わせにも関わらず、相手にも怪我を負わせてしまって。
戦をしている只中の匂い、刃先が斬り結ぶ感触、音、飛沫の温度、それらに触れたこの肉体はひどく喜んで、僕は刀そのものと一体化してしまう。
人間で言うところの理性、という制御回路は、僕にはまだ上手く働かないようだ。
君は、脚を引き摺った格好悪い僕を見て、呆れながらも手を貸そうとしてくれたのに、僕はそれを断ってしまった。君に凭れるのは一秒だって耐えられなかった。
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