日記一覧
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248.ねえねえねえねえ、
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13 :
加/州/清/光
07/18(土) 22:08
#恋ができていた頃のお話
#(審/神/者/受、下ネタ、暗めネタ、その他諸々につき閲覧注意)
偶に恋愛ネタで惚気るのがイケてる刀のトレンドだよ!って乱に言われたから、加/州/清/光/、トレンドにのってみまーす。
むかーし、俺を飼ってくれていた主は、今の主とは別だった。(随分前に散歩に行ったきり戻ってこなくなった)はじめの印象はちょっとこわい人かなって思ったけど、冗談が上手くて、奔放で、でも何処か儚げで、可愛らしい人だった気がする(でもやっぱりこわい人でもあった)。
人間の体を貰ったばかりの俺は色んな事を知らなかった。ので……なのかどうかは知らないけど、色々な事を教えられてあっという間に主と俺との関係がはじまった。昼間は皆の手前、何でもない顔をして、夜になると主の部屋に走った。
昼間に近侍のアイツといちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃしてたり、夜呼ばれない日は主と他の刀(それも毎回違う刀だ)のとんでもない声が部屋から聞こえてきたりしたけど、気にしない気にしない。
俺は主が好きだった。とにかく好きだった。
好き、だから苦手な甘い台詞を言ってみたくなった時があった。
その日誘ってきたのは主から。主は誘い上手ってやつで、主の甘い声が、身体が、唇が、全てが俺を夢中にさせた。ああ、愛しい。情事は流れるように進む。
>「好きだよ」
と主は言う。俺の挙動に反応しながら優しい声で言う。俺は小さな声で俺も、と言うだけでいっぱいいっぱいだった。その台詞だけで身体全てが熱くなった。今なら言ってみてもいいかな。
>「……ねえ、」
緊張しながら、俺は口を開いた。声が少し震える。主は、ん?と首を傾げた。
>「…今の瞬間…今の瞬間、だけで良いから」
熱を帯びた視線同士が絡まり合う。胸の鼓動がやけに煩い。
>「俺だけ、みて」
黒い瞳がこっちを見る。ーそして
>「えーー……………っとお……」
滅茶苦茶困った顔をされた。
(アアアアアアアアアアアアアアアミスったアアアアア)
「いや……あ、あの…なんちゃっ………………なんちゃって………………………………………………………………………………」
主は困った顔のまま。ねえ、なんちゃってって言った!なんちゃってって言ったよ?!
>「それより今何時…?」
え、何でいきなり?もう直ぐ23時だよ。
>「あーじゃあ、ごめんそろそろ…」
もう?!!挿れかけてたよ今??いや、ううん…忙しいよね、忙しいよねわかる…凄いわかる…。主が身形や布団を整え始めたから、俺も其れに倣った。情けない事に、俺の下の方の刀は一向に鞘に収まる気配がなかったので上着で隠した。
そうしてたら襖が開いた。
?!!??!!俺の心臓は鳴った。あり得ないほど鳴った。
襖の方を見る。彼奴は。確か第一部隊長で近侍の…………
主の顔をちらりと見てみる。主の頬が赤い。彼奴を見つめる……主の頬が……赤い……………………………。
辛くなったので襖の方に顔を戻すと彼奴の顔も仄かに赤かった。
そういう……そういうことね……はい……。
見つめ合う二人に俺は「もー後は二人仲良くね!」とだけ言って光の速さで走り去った。勿論綺麗に全て隠したままで。我ながら可愛い声で言えた気がする。
あの夜の二人に何があったかなんて事実は知らないけど、想像だけは沢山した。
(厠で一人で泣きながら続きをしたら、吃驚するくらい早く出た。因みに、出しても出しても出してもおさまる事はなかった。)
#俺の甘い言葉は上手く言った試しがないシリーズ
(次の日主が悲しそうに謝って来たから、俺も悲しい振りをした。二人の事を想像して抜いたよ、なんてのは永遠に内緒。この主と付き合って以来性癖が歪んで大体のことは幸せになった。関係は数年に及んだ。惚気ようと努力はした。)
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