日記一覧
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297.瑠璃雨月
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14 :
鳴_狐
08/11(火) 18:54
境 界 線 ハ 何 処 に
ぼんやり十八禁注意
誰が通るかも分からない縁側。
月光を背後に浴びて白銀に縁取る貴方の陰が、畳に身を委ねる俺の身体を覆い隠す。
逞しい大人の身体から滴る汗が皮膚に落ち、
自慢の長い毛並みが肩から流れ、汗ばんだ肌を擽る。
聞こえるのは聞き覚えのある貴方の声と、初めて聞く俺の声。
あんなにも人の体温を熱いと思ったのは初めてで
途中から記憶が曖昧で、衝動と熱だけが鮮明。
痛みも苦痛も息苦しさも、貴方が与える感覚の全てが愛おしくて
何が欲しいのかさえもう分からないのに、視界に俺の手が伸びて貴方に触れようとする。
影を纏いいつもより精悍な貴方の口元が弓を描き、
貴方が与える悦楽と刺激の中で意識も身体も互いの境界線も全く認識できなくなった。
俺の全てが貴方の思い通りになる感覚が、少し怖くて…どうしようもなく幸せ。
あの人があの夜の事を書いてくれてたから、俺も…と思ったんだけど
難しくてとてもじゃなけど言葉にならない。
…あの日以来、衝動と熱が不意に一人の夜を襲ってくる。
貴方に触れたくて、貴方に触れられたくて堪らなくなる。
ふしだらな子供だと、笑うかな。
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