僕に其の資格は無いんだよ、解り切った事だろう。
「“ヒト”の真似事は止めろ。」
吁、出来る事ならば止めたいね、今直ぐにでも。
…恰好付かないなァ、
視れば視る程に隙が無い。ほんの刹那、此の指先が手袋越しに触れる事だって赦され無いんだから嫌に成っちゃうよ。
何時も、君は遠い。
然うだ、然う、>>>332の彼は友人なんだ。
出陣から帰って来てボロボロに成った俺の身体を主が愛してくれる保証何か無くて怖くて其れでも帰る場所は彼の人の居る処しか無いから竦む脚を叱咤して本丸に帰城為て、そしたら主が俺以上に泣きそうな貌して駈け寄って来て渾身の力で抱き締めるもんだから安堵しちゃって、そんな俺は屹度視るに耐え無い不細工な貌をしてたと思うけど良いんだ、沢山沢山、撫でて呉れたから。後で一緒に爪の手入れをしようって、爪紅塗って呉れるって、約束して呉れたから。
求めよ、さらば与えられん。 探せよ、さらば見つからん。叩よ、さらば開かれん。
何時だって、願い続けている事が在る。
──嗚呼、貴様には到底理解出来ぬだろうがな。
夏の終わり、
眼前に迫る其の哀愁に溺れて揺らぐ影法師、
脳裏に列なる疑問符。厭、如何思索を巡らせようとも辿り着く答は一つ。俺の体躯は然う出来ている、刃向かう肉を裂き、溢れる鮮血を浴びる其の快感のみを求める様に。
忘れぬ内に、此処で謝辞を一つ、>>>366の御前へ。感謝の意と、己の拙さへの詫びと、其の日々に幸の多からん事を祈って。
僕の手許に在る価値は、此の刻印だけでしょう。此れを手離してしまえば僕は唯の刀だ。