■僕だってやる時はやりますから。 今日の僕は絶好調で、朝起こしてくれた小/夜に向って「羊羹を作って差し上げます。」と意気込みました。 ですが、まず万屋の場所が分からない。何故僕が炎天下の中を歩いているのかも分からない。産まれて来た意味も、これから生きていく意味も、愛の意味も分からない…そんな有様でしたが、何とか無事に餡子と寒天を購入して帰宅しました。 小「兄さん、本当に大丈夫?」 僕「大丈夫ですよ。僕にだって菓子の一つや二つ作れます。」 小「兄さん、餡子は袋から出して使うんじゃないかな…。」 僕「でも袋を切れなんて書いていませんからこのままで大丈夫なんでしょう。」 小「本当かな…。」 僕「現代の進歩をナメてはいけませんよ、小/夜。審/神/者が持っているからくりの進歩といったら目覚ましいものです。きっとこの袋も鍋に入れてしまえば溶けて甘味にでもなるのでしょう。」 小「現代って凄いんだね…。」 ~数刻後~ 僕「やっぱり甘味所の羊羹は美味しいですね。」 小「…兄さん、今度は僕が作るからね…。」 ちなみに出来上がった袋の小豆寒天寄せは長谷部の餌になりました。 鬼のような機動で追い掛けられましたが、練度は僕の方が上です。あんな産まれたてのひよこの様な鈍足は敵ではありません。颯爽と池に飛び込んで頭まで沈んでしまえば後は仕舞いです。序に涼しくなるので一挙両得という奴ですね。 今日も平和です。 |