よし、よしよし。出来たな。思った以上に時間が掛かって驚いたぜ。後は君の乱入というとびきりの驚きを待つのみだな。
君と出会ってからもう何年だ？こうして姿を変えたのは初の試みだったが、不思議不思議、初めから俺たちだったんじゃないかと疑うほどぴたりと嵌ってしまったなぁ。前の俺たちを否定する気はさらさらないが、こうも居心地が良いと今の姿から離れ難くなりそうだ。…​…​ああ、俺は暫くはこの姿を変えるつもりは無いぞ。君は一等愛らしいし(いや君はどんな姿でもこの世…​違うな、黄泉の世界も含めて一番愛らしいが)、何だか俺は動きやすいし、うんうん良い事しかないじゃないか！何年目かの付き合いだが、こうして思い切って姿を変えてみた事を心底良かったと思っているぜ。
ところでこれはこの日記初の頁だ。ここは一つ君との素晴らしいエピソードでも語っておくべきか？それとも君の愛らしさについて語り尽くすべきだろうか。あ、いや、君の愛らしさは語り尽くせないな、何百年、何前年掛けても時間が足りない。君は本当にこの世のものかと思うほどに愛らしいから、俺はたまに君が天に帰ってしまうんじゃないかと心配になるぜ…​…​どうか俺を置いて行ってくれるなよ、鶯。

おっと、ついつい文が長くなってしまうのは俺の悪い癖だな。君が読み易いように適度な改行を心掛けようと思ったが、どうも有限不実行になりそうだ。読みづらい文を一生懸命読む君の姿も大変愛らしいが、それで君が目を悪くでもしたら一大事だからな。君の目の健康の為にも俺は頑張るぜ！
と言ったそばから長いな。勢いのまま書いてしまうとどうもこうなる。全く、俺の手を止めさせる事を知らない君は罪深い刀だぜ…​。

話がころころと変わって読みづらいかも知れないが、今日の君の愛らしい姿を忘れないためにもここに記しておこうと思う。君の事なら忘れる訳が無いが、まあ保険と言うやつだ。時間があれば今までの君の鼻血が出るほど愛らしいエピソードもいつか記していきたいもんだぜ。(固い決意)

#今朝の話
君は眠いときや寝ぼけているときの愛らしさが常の三割増になる事を知っているか？毎度毎度良くもまあ俺は自分の下半身を抑えつけているもんだと自分を褒めたくなるぜ。君は俺の下半身と上半身は別の生き物だと言うが(この表現の仕方についても可愛すぎるので抗議を申し出たい)、もし本当に別の生き物だとしたら君は毎朝俺の下半身に襲われている事になる。いいかい、君の眠いときや寝ぼけているときの愛らしさは尋常じゃない。今まで黙っていたが、これを機に君の寝起きの由々しき問題を暴こうと思う。
まず擦り寄ってくるのが問題だ。俺が朝目覚めて君の寝顔を一時間ばかり眺めるのは日課だが、さて起きようと体を起こそうとすると離れたくないと言わんばかりに俺の胸元に頬をすり寄せてああああ…​…​。思い出しただけでこの威力、だめだ、君は強いな…​。
そう、そうだ、その擦り寄ってくるのがいけない。大体君は何をしても可愛いが寝ているときでさえ愛らしいとはどういう事だ？訴えられたら君に勝ち目は無いぞ。俺は君が心配なんだ。いつか君が愛らしすぎて有罪判決を下されてしまうんじゃないかと…​。今何を馬鹿な事をと思っただろう、俺は本気だ。
その上離そうと肩を押せば「…​ゃ、」だと？(思わず菩薩顔)おいおい勘弁してくれよ、こんなにいじらしくて愛らしい平仮名一文字がこの世にあるかい？いいやある訳が無い。(反語)君の愛らしさは国宝指定されるべきだと思うぞ、俺は。

ああそれから今朝の話では無くなってしまうが、この前皆で花火をした時、そうあれだ。
打ち上げ花火の音が怖いとか君は俺を萌え殺す気か。
そういや君は雷の音やシャワーの音も苦手だったな…​大きい音が嫌いなのか？確かに耳が敏感だもんなぁ、そんなところも可愛いとはどういう事だ。
取り敢えず今度から打ち上げ花火をするときは抱き締めて耳を塞いでおいてやるから、君は黙って俺のそばまで来なさい。

「お前は羽織だけなら柔らかいのになあ…」(残念そうな顔で)
「てっぺんのを取ってくれ」
「布団とお前、俺は布団を選ぶ」
「…​おかえり？」(布団の中から)
「うん」
「救いようが無いとは常々思っていたが、まさかこれ程までだとはな」
「耳がひりひりする…​…​。お前がやけに舐めるからだ」

いやあ、想いってのは不思議なもんで、書けど書けども次々に溢れてくる。流石に君一人に綴るのも限界があるようなんで、こうして形にしてみたわけだ。あんな事やこんな事まで書くつもりはないから安心していい。おっと、信用ならない？俺が君に嘘をついた事が果たして一度でもあったかい？
上でも書いた通り、乱入は君だけ。というより君の乱入を待っている！君が慣れない様子で筆を取って俺のために文を綴る姿を想像しながら何週間も掛けてこの表紙を作ったんだ！(嘘です一時間程度で作りました)これは俺だけの日記ではない。俺と君の日記だと言っていいだろう。どんどん乱入してくれ！何なら一頁丸々使ってくれても構わない！いや、使ってください！お願いします！