眠っている腕の中に潜り込んで、心音を聴くために、身を寄せる。眠っているせいで、余計暖かい。耳に流れ込む、血の流れる音。──ああ、駄目だ。愛しくて、泣きそうだ。身動いだせいで、目を覚ましたのか寝惚けながら抱き寄せてきて、名前を呼んで眠る声に、堪らなくなって、気付かれない様に抱き寄せながら。みっともなく、泣いた。あんたの隻眼に映らない俺は、もう鈍なのかも知れない。おやすみ。光忠。また明日。どうか、その夢路が穏やかでありますように。愛してる。おはよう、大倶利伽羅、 ──おはよう、