回想切っ掛けも脈略もなく、想いを告げし至るは宵も更けた丑の刻。
愛おしいと言葉に、好いていると想いを告げお前の返事を聞く前に深呼吸した。我ながら情けないものだ。 厭われているとは思っていなかったが、其れが恋い慕われていると言う自信も俺には無かった。故に燭/台/切に背中を押された時は嗚呼、此れが当たって砕ける事なのかと心中察しもした。
お前は何れ程迄に俺がお前に恋い焦がれて居るか知る由も無いだろう。お前が当たり前の様に傍らに眠る日々が、気を遣い言葉を呉れる優しさが、俺の損ねた機嫌をたった一言で直す其の愛おしさが日々俺の胸を締め付け、俺の中を占めて行く。 未だ応え貰えぬ現状、薬/研/通、きっと俺はお前から断りを貰うのでは無いのかと自信が無い。だからこそこうして、其れを予測し断りを貰った時に傷付き落ち込みお前を避けてしまうのでは無いかと言う杞憂を回避出来たらと思案して居る。
皆まで言うな、其れ程迄にお前を好いてしまったんだ。今更後戻りも出来ない、ただ一つ言えるのは、此処が正念場だという事だな。
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