起きてみたら既に光／忠は出陣していた。
それはまだいい。…ただこの現状はどう言う事なんだ。どうしてこうなった。
…俺が寝落ちした時、何やら弄られているのは分かってはいたが、…開いた口が塞がらない。
帰って来たら覚えていろよ。
（あいつの、一滴残らず飲み干して吸い尽くして、貪って絞り尽くしてやる。寝るまで絶対、離してなんかやらない）

憂さ晴らし目的で、久方ぶりにゲームに手を付けてみる。
恐らく、俺と光／忠のゲームの趣味は似ているようで少し違う。物語を追う形のものは、俺もよくはやるが長続きしない。すぐに飽きる。やった事は沢山あるが、放っぽり出している物も少なくない。
逆に直感に働きかけるような物は好きだ。つまりは音ゲー。筐体でプレイするものも嫌いでは無いが、今は手軽にやれるC／Y／T／U／Sなどを少々。D／I／V／Aもたまにやっている。…何故ああ言った類は、プレイしていると息が止まるのだろう。
今は、そう言うものの方がやっていて気楽だ。
集中出来るし、他の事を考えなくて済む。あいつのいない寂しさを、紛らわせられる。


…あいつは、温もりで、でも、偶に熱とも言えるほど高くなる。
それは俺にとって効果覿面の妙薬で、だが、とてつもない中毒性を孕む毒にもなる。

もう駄目だ。
あいつ以外欲しくない。