あれが寝ているなら、その間に諸々を片付けなければ。…眠い。
食事を摂らないと、あれが心配するからな。動かない訳にはいかないが…あと少し、見逃してくれないか。あれの腕の中から動きたくない。眠い。主命なら是非もない。ただ、俺自身を生かす為だけの行動をするには、体力が。あれが作るのなら、米粒一つ残さないんだが…。……いや、駄目だ。あれに包丁は持たせられない。結局、この微睡みを捨てる他ないんだろう。判ってはいる。
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万屋の店主が何やら言っていたが、面倒だからと長_谷_部スマイルで押し切ってしまった。悪いが、貴様の相手をしている余裕は無い。どうせ買得品がどうのと言うんだろう。そんなことより今は、一刻も早くあれの腕に戻りたい。