日記一覧
673.一束の間
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5 :三_日_月_宗_近
10/10(土) 22:13



ヒトの身を得て今日で三日。
どうやら俺は此処へやってくるのが相当に遅かったようだと知った。
本丸は日々平穏である。今は躍起になって制圧しなければならない時代はないそうだ。出陣も皆無ではないが少ないように思う。

主は我ら刀剣の錬度を数値化して把握している。
興味がわいて俺について訊いてみれば今の錬度は5だと言われた。
俺の数値だけではよくわからんので試しに近侍である歌_仙_兼_定に、お前の錬度とやらはいくつであるかと問うた。99だと返ってきた。
驚く俺に、歌_仙は続けてこの本丸にいる刀剣の半数は80を超えているし、50に満たない刀剣は殆どいないのだと告げた。
まったく俺は本当に遅れて来てしまったのだなあ、としみじみ痛感した。
一朝一夕にとはいかぬであろうが、やはり鍛えねばならんと心を新たにした。

とまあ、そう意気込んではみたものの。
せっかく静かで余裕のある日常が眼前に広がっているのだから、戦以外のことも学んでいきたいものよ。
そうでなければもったいないだろう?

余っている帳面を貰い受け、こうして今日を綴ってみる……おそらくこれは日誌というものか。
どこまで続くかはわからんが、その日の出来事、新たに知ったこと、他の刀達との交流など、忘れてしまわぬよう書き記しておこう。

それにしても文字というものは、いざ自分で書くとなると随分と時間がかかるものだな。
ヒトが紙に筆を走らせるさまを見るに容易なことなのだろうと考えていたのだがなんとも疲れる。
この頁を埋めるだけで夕食後の時間を殆ど使い切ってしまった。慣れれば変わるものだろうか?
今日は手早く湯を浴びて眠ることとしよう。



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