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途中下車
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203 :
忍足謙也
2009/11/05 23:59
20ヶ月。隣に居る事が当たり前になって毎日が掛け替えの無い日々となって、御前と過ごす今が一番大切やて胸張って言える。掛け替え無い時間を俺にくれる御前。
只何と無く繰り返しの毎日を過ごしてた俺に、俺の毎日に色をくれた。つまらんかった日常を楽しくしてくれた。正に御前は俺の王子様やったんかも知れん。なんてちょっとロマンチストに。ロマンチストなんは侑士もそうやし多分コレは血ィやろな、て言い訳してみる。
学校ではクラスも一緒やし、部活も一緒。当然毎日顔合わせとる。けど、それだけやと足りへん。もっと一緒に居りたい。出来るなら24時間ずっと。せやから俺は部活終わったら即行御前ん家に行く。半居候。御前が帰って来る迄猫と戯れたり部屋でごろごろしとったり。猫は可愛い。身体摺り寄せてきたりしてくれるようになった。彼奴が可愛がるんも頷ける。せやけど御前が猫と戯れとるんも可愛い思うんやけどな。
出逢ったあの日の話を久し振りに二人でしたから、記憶を巡る。戯れ乍の会話の中、壊れた硝子の心を治してくれたのは、包帯を巻いてくれたんは御前やった。帰り際御前の耳にソッと囁いたんは、御前を逃がしたくないて深層心理が働いたんかも知れへん。先に捕われたのはどっちやったんやろなぁ？
順番なんて今ではどうでもエエ話。俺は御前を捕まえた。御前は俺を捕まえてくれた。離さへん。離さんといて。大好きな御前は俺のモンやから、誰にも触れさしたァ無いわ。
御前の首筋に咲かせた赤はこないに綺麗やのに、コイツを付けさせた元は俺の醜い独占欲。そんな俺の首には御前とお揃い。俺のンは、御前が付けてくれたから綺麗やねん。…御前の赤で首輪を付けてほしい。
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