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春眠
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396 :
丸井ブン太
2009/02/23 00:05
見出した心地好いサボり場所、焦燥する心持ちを抱えながら駆け出した。辿り着いた場所は月明かりが綺麗で、星達を背景に視界に映る無垢な存在が一層に綺麗だった。御伽噺の様な世界、唯鼻孔を掠めるのは古書の馨り。普段の様な飄々とした様とは違う、脆くて崩れ易い砂の粒の様に触れて仕舞えば消え去って仕舞いそうな。
落ちて行く感覚を脳裏に焼き付けながら、其れでも浮上し様とする思いに長けて居て。必死に紡ぐ一つ一つの言の葉が如何か届いて呉れる様に、如何か救える様にと。持て余す感情を必死に言葉に変えて。
白色の薔薇は、此れから色を染め行くと言う事なのか。情熱的とは異なり、唯静かに其の思いを巡らせて居ると言う事なのか。一輪は余りに甘美過ぎて、眩暈すら憶えた。
花瓶に添えて、唯眺める丈じゃ詰まら無ェ。御前が、其れを愛でに来る日を心待ちに。早く俺ン所に逢いに来いよ、何てネ。
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