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春眠
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439 :
幸村精市
2009/05/10 01:09
散り散りの花弁を地から掬って、
( 薄汚れた其れを抱き締めた。 )
此の手にはカーネーションの花束と、小包の入った手提げ袋。
今日は一段と花屋が混んで居て、中を覗くと既に花束と成って売っている物やオーナメントとして作られた物が並べられていた。人混み、擦れ違うのがやっとの中店内を回りながら如何しても気に入る物が見付から無くて、母さんが歓びそうな物は沢山有るのに何故か腑に落ちなかった。
俺は一度其の店から出て、少し歩いた先に有る異なる店へと足を運び、其の理由が一瞬にて理解した。然う、既に作られた花束拠り俺は如何も頑固な様で一輪ずつ自分で花をセレクトしたかった、と云う訳だ。様々な花の中からピンク・赤・白のカーネーション、白はスプレー。そしてカスミソウが好きな母さんの為に毎年選んで居るけれど、今回は取り扱って居ないらしく代用品として愛らしい白色の小花をチョイス。ラッピングを施して貰い、随分めかし込んだ花束と小さなプレゼントを両手に帰宅。
硝子の花瓶にラッピングの儘挿して、プレゼントと共にメッセージカードを添えて。カードには「何時も有り難う」、面と向かっては中々と言えない言葉を綴って。喜んで、貰えたら良い。
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