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春眠
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458 :
仁王雅治
2009/06/25 09:00
心中燻る感情を掌で持て余し、転がす事しか出来ン彼の頃。視線は常に足許、意識も低空飛行。眸に映る物事が殆ど然う見えて仕舞う始末。正確には荒れていた、が正しい程。貼り付けた笑顔も其処迄、友人に見せた醜態を今思い出すだけでも羞恥だ。其れでも、積もり募った山を感情的に蹴散らす事しか手段が残されて居なかった。包み込んで隠し立てて、其処から生まれる新たな山を覆い隠す手段が無かっただけ。大人に焦がれて、其れでも渦巻く感情の端々に子供を感じる自身を上手く処理出来ンと共に、消化不良で煮詰まる。
其れでも、其処には一筋の光が存在した。切なさと隣合わせの笑顔、笑顔の裏に有る表情が気に成って肩口を並べる度に横目でそれと無く眺めるだけ。唯、其の口唇から名前を紡がれるだけで俺は救われたンよ。
中々直接御礼は言えンかったが、如何しても此処で。────有り難う。其の笑顔を、何時までも傍らで。
(確かな伝書鳩を参謀に託す。如何か彼奴に届けて呉れ。)
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