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光の午後、醒める朝。
 ┗272

272 :仁王雅治
2012/10/29 11:51

>>甘さの後に残る苦味。


早く目醒めた所為か、意識は覚醒し時間を持て余す結果に成った。早々に支度を終わらせると取り敢えずリビングへ。

オーブンで焼き上げたトーストを囓る。軽快な音と共に咀嚼すれば忽ち口ン中は朝風味に。
グラスに注いだ市販の野菜ジュースを飲み干し、適当な朝食を済ませソファーで登校時間を緩やかに待って居た。
次いで寝坊した母親が姿を現し俺へ挨拶する。簡単な挨拶を返すと、再び鼻孔を擽る香ばしい薫り。
何気無く母親の朝食風景を眺めて居たら、ふと此方に視線を向け「雅治も珈琲飲む?」と問われ一つ返事で頷く。

然し、新しく淹れる事もせず相手は未だ半分程残った其れを俺に差し出した。不満を投げ付けて遣りたかったが、面倒故に有り難く頂戴したぜ。
白い陶器のカップに触れ口元まで持ち上げた後、薄く唇を開く。傾けたと同時に流れ込む温かな液体が舌を通過し、喉に落ちる感覚を妙に意識しながら飲めば、砂糖とミルクの甘さが先に浸透し僅かな苦味が尾を引いた。


……甘い。矢張り甘党の珈琲は口に残るのう。男は黙ってブラック。ナンテな。

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