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Aについて。
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101 :
跡部景吾
2009/12/05 23:50
365日、繰り返す一年の中で、俺は今日の日を年間通して最も悩んでいる。
神様だか親父の精子様だか知らねえが、どうしてお前らは俺を野暮な男に作り上げたんだ。
…と愚痴りたくもなるが、遺伝子を責めても解決しねえし、学校帰りに何が欲しいか本人に訊いてみた。
以下が乙女思考な筈の恋人が望んだプレゼント。
『ネガティブ感情モロ出しで悲愴感たっぷりに日記を書いてください』
「はあ?」
『それで一晩は爆笑できます』
いや、一応は俺達、恋人同士なんだからよ…お前、もう少しあるだろ…。
揃いのアクセが欲しいとか…そういうのが…。
いつの間にかお前の中で蜜月は終わっちまってたんだな…。
俺はこんなにお前に夢中でも、お前の中の俺は家族も同然…そういう事だよな?
…こんな感じか?
冗談のつもりで言っただろう言葉が、予期せぬサプライズギフトを生み出したな、A。
嬉しくて堪らねえだろ。どうなんだ。おい。
…とまあ、くだらねえ冗談は適当にしておくとして。
二度目の誕生日だな。
去年の12月5日の時点から、今日の日を迎える事を疑わず一年を過ごしてきた。
そして予定調和のように、今こうして日記を書いている。随分と贅沢な『当然の感覚』だと思うぜ。マジに。
だが、どれだけ似ていたとしても、まったく同じ季節が二度は巡らないように、俺達も少しずつ関係が変容しているのかも知れない。
去年の今より気持ちに焦りが無く、その分、お前を深く愛している。
変わらないのは、お前は格好良くて可愛い、俺の自慢の恋人だって事だけだ。
お前はダチ連中とつるまねえから、祝ってくれる人間なんざ殆どいねえだろ。
仕方ねえから、俺が他人の分まで祝ってやるよ。
A、ハッピーバースデー。
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