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Aについて。
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108 :
跡部景吾
2009/12/14 22:23
一緒に食おうとAから久々に誘われて、今日の昼飯は生徒会室になった。職権濫用、文句あるか。この時期に屋上は寒すぎる。
ご機嫌な(と言っても限りなく無表情に近い)Aとの飯は中々に美味い。
Aのネクタイを解きたい悪戯心と、鍵を掛け忘れている現実の狭間で揺れていると、Aがいつになく険しい(と言っても限りなく無表情に近い)顔つきで俺を見つめてきた。
勘が良いな、と感心しているのも束の間、和食臭い弁当箱の上に箸を揃えたAが、への字に結んだ(と言っても限りなく無表情に近い)口を開く。
『俺って乙女ですかね』
「は?」
爆笑。
真面目な顔をしたかと思えば何だ。勘が腐ってる上にその台詞かよ。
『笑い事じゃないんですよ、この薄らハゲ』
「はいはいすみませんね、と。…で、薄らハゲ大好き同性愛者のお前は一体どんな答えなら満足するワケよ」
『アンタはどうでもいいです。ただ、パブリックイメージがそれなら男として多少思うところがある』
「そうか。日記に書く」
『死んでください』
正直、乙女と思われてたら、とか今更すぎじゃねえか?
俺がここに断言してやる。お前は乙女以外の何物でもない。乙女検定一級保持者だ。合格おめでとう。
そもそも、それの何が悪い?
お前なら、ミャーミャー猫の鳴き声を発しながら斜め45°に顔を覗き込んできても俺は一向に構いやしないぜ。むしろときめく。
(これを本人に言ったら、嫌悪感丸出しの顔でアンタ気持ち悪いですっつわれた。そうか?)
他人の目なんか気にするなよ。ネクタイが解けなくなるだろうが。
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