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Ａについて。
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117 :
跡部景吾
2009/12/23 21:00
クリスマスが近い。
無駄に煌びやかな街並みもそうだが、クラスメートの見栄っ張りな会話にこそよく意識させられる。
>『アンタが自分一人で考えて選んだ物が良いです』
今日はこの一言をきっかけに、朝から晩まで街を歩き回る羽目となった。
相変わらずな乙女思考はいつも可愛くて結構だが、実際問題これ以上に難しいリクエストはないと思う。
俺が一人で考え抜いた結果がそれなら、新品のローションをプレゼントしても喜ぶってのか？
「お前の負担が軽くなればいいと思って…」『俺の事をちゃんと考えてくれたんですね嬉しい大好き』なんて会話になるわけねえだろうが。
結局は、Ａがアリだと思える範囲を想定した上で正解を選択しなければならない。
そもそもローションは間に合ってるしな。
アクセサリーは去年やっちまったし、財布は気に入ってるのを使ってる筈で、アイツの体臭が好きだから香水も却下。
ラケットは色気に欠けるし、鞄は…多分使わねえだろ。
物欲が年中満たされているせいで、自分が貰った時に嬉しい物は、なんて想像も出来やしない。
何を買い与えればＡは手放しに喜んでくれるんだ？…俺には難易度が高すぎる。
知り合いの女にヒントを求めたところ、「彼女へのプレゼントの事を他の女子に相談するのはどうかと思う」とダメ出しされた。
何が「本当に好きならそんなこと出来ないよね？」だ、あのメス猫。使えやしねえ。
結局、貴重な休日は人ゴミの中を行ったり来たりするだけで終わっちまった。
リビングで読書に耽るＡにそれを報告する。
『まあ、そうなると思ってましたよ。予想通りですね』
流石は鬼嫁。お前は本当に最高だ。これだからたまらねえ。
双頭（お前にレスする度に「相当の」で変換ミスってウゼェ）の手塚 mbb.whocares.jp
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