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Aについて。
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140 :
跡部景吾
2012/05/20 05:48
明け方の、身動ぐ気配を愛しいと感じたのは、多分お前が初めてだった。
多分。そう、多分だ。
テメエ自身の感覚にすら確証が持てねえほど、人の記憶ってヤツは曖昧で嘘をつく。
思い出は不自然に装飾され、生々しい記憶ほど改竄されていく。
寝化粧を施す女のように胡散臭く。
だが、それでも分かる。
経験を経た今だからこそ分かる。
決して変わらねえ事は、確かにあるんだと。
二年前、大人びたと感じた輪郭は、ここにきて妙に幼い。
信頼する為に膨大な時間が必要な人間もいるのだと眉尻を垂れたお前は、四年前より繊細に見えた。
日吉、お前のフィルターも、今はもう青臭い熱情に曇っちゃいねえ筈だ。
お前のその目に、俺はどう映ってる?
色々あったよな。
それでもこの四年間、お前は俺の目を逸らさなかった。
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