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碧空と星影
 ┗44,56,69,71,73

44 :渡邊オサム
2008/10/29 01:51


> 指を絡めて手を繋げば、

> あら、不思議!
> 其れは素敵なハート型。



ラ.ブ.繋.ぎ、云うらしいで。





元を辿れば中間テスト、生徒等が開放されると同時に襲う教師への採点地獄期間。
凡そ15時間勤務で労働基準法に完璧引っ掛かるんちゃうの、て呟けば教頭に睨まれてハイハイ従うのみ。部活の顧問を担えば此れも通常で辞めようなん考えた事も無いし、甘いなァ、と。渡邊センセーは彼奴等の笑顔が大好きです。

だから頂戴、珈琲と夜食。



勿論此所は大阪四天宝寺中学、某スナック菓子CMの如く大切なモンはボケとノリツッコミ。期待しながら捲り続ける回答用紙の氏名欄、掴みは大事やでー。


> 一氏ユウ自暴自棄。
> 金色こはルンルン。


一心同体、テンションの差に思わず第三者の紙が珈琲塗れ、零された君には特別にプラス二点。そう言えば開始間近の休憩時間に喧嘩しとったなァ、如何せ小春に「集中しとんねん近寄んなボケ」位の勢いで言われたんやろ、そうかそうか。





> 足が寒い。
> 低体温な冷性体質には辛い季節となりました。





> なァ、
> 俺の声は届いてますか。


‐‐‐‐‐‐


あー、緊張したらしい丸井クンを見て笑っとく。
数日前からコツコツ考えとった構想は意外にもメルヘンな仕上がり、頭ン中如何したんかエラい心配されそうやけど平常なんで御心配無く。

又は常にオカシイか?

> 否定出来ひん感じに。



戌に「微笑ましい」言われたが(…)君ン所の千歳も大概微笑ましいわ、ええ子。





今寝たら起きられへん、確実に。

‐(04:30)

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56 :渡邊オサム
2008/11/05 23:40


> 子供が降って来た。



誰が妊娠した訳でも無い。
睡魔の見せた幻でも無い。

降って来てん、一人。



少し早めに帰宅出来て浮かれとった所為や、きっと。

周りも余り気にせんと帰路の途中、車止めて立ち寄ったデパートの階段を数段上がった所で悲鳴らしき女の大声。ボンヤリと見上げた視界に捉える得体の知れない“モノ”が。真逆人間が落ちて来るなん誰も思わんやろ。
日頃部員のボールを真面目に目で追う癖(おうおう、誰や、今俺が何時もサボッとる云うツッコミしたの)が仇となってか其れを無意識にキャッチ。其の時点で漸く“モノ=子供”と認識、抱いた侭ゴロゴロ……漫画の如く片手で手摺掴んで無事っちゅー格好良い判断が出来る程冷静ちゃう、ホンマに見事な転倒っぷりやった。

子供と母親は号泣しとって敵わんし救急車呼んでからも謝罪のオンパレード。
右の耳と目に多少変な感じが残るが一過性らしいから安心。骨に何等異常無く、捻挫と打撲だけで済んだ事が不幸中の幸いって奴か。煮干しパワーの勝利。





> 自分の頑丈さに感服。
> 未だ未だ若いやろ、渡邊オサム大先生様。

‐‐‐‐‐‐


未だ時間早いんやなァ、
既に日付変わっとるつもりで居た。

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69 :渡邊オサム
2008/11/09 17:50


日曜、テニスコートで真面目にボールを追い掛ける生徒達へと屋上から視線落とし揺らす紫煙。嗚呼、若い。此の寒空ン下で部活なん自分等若者の鑑や。
白石と小春は俺の存在に気付いて視線が合う度コッソリ手招き、片手閃かせ首を横に振ると呆れた御様子。センセ、オフやねん。休ませて。

昼に届いた如何しようも無く切ない一報。停めたばかりの車内でハンドルに身ィ任せて、不意に途切れる思考回路の再起動迄暫く待機。
偶然駐車場に現れた奴が運転席の硝子を遠慮無く叩き鳴らす。眉下げて「体調エラいんか」と心配そうに問い掛ける声が又何とも震わせた。毎度毎度タイミングの良さに感服。おおきに、ドーモ。



尚も君は笑う。

眩しくて、
其れ以上に哀しかった。


馬鹿にした様な双眼で俺の姿を捉えて「何でアンタがそんな顔…」と、思わせたか如何かは正直知らんが不意に首へ掛かる吐息。退いてクールダウン。
無意識云えど教え子を蹴ったら教師生命の終わりやろ、意外と冷静な自分にキャラメルラテで乾杯。


> 「今日は日曜で俺もオフや。」

突然言うた言葉にキョトンと見詰めて、震える肩が痛々しい。コートを彼奴の頭から被せた刹那、漸く溢れる滴。
態と視線を逸らした。本人が嫌う弱さに気付かん振りを為るべき時や、今は未だ。
抱き締めて遣るよりも、唯傍で。声を殺す教え子が名前を口にして、

> 「…おおきに、先生。」





> 「…アンタの空が何時も綺麗やったら良い。

> 「其れには御前の綺麗な空も必要やな。」


空は、繋がってて。

何処かが晴れて、違う場所で大雨や嵐。
そんな時に傘を差して遣るのも、青空を少し分けて遣るのも、傍に居る奴の至極当然な役割や。


‐‐‐‐‐‐


取り敢えず腹減ったなァ。
休日アカンわ、食生活が荒れる荒れる。怠惰の至り。

少し寝てから買い物でも行くかなァ。


> 予定は、未定。


‐‐‐‐‐‐



帰宅完了、購入リスト。

・煙草
・缶酎
・チョコ
・チーズ
・ミニ善哉3P
・紅茶
・練乳
・春雨のスープ
・マカロニ
・挽き肉



独身男の買い物なん此の程度。練乳は、ホットミルク。挽き肉でワンタンとも思ったが皮を忘れて急遽ハンバーグに変更。
常に玉葱が無い家、…パン粉で十分柔らかくなるから平気。実は家事其の他諸々に完璧な対応、或る種の器用貧乏。





> 渡邊オサム

> 足りひん要素、
> やる気と興味関心。

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71 :渡邊オサム
2008/11/10 13:59


> 黄金の懐中時計、
> 教え子からのストラップ。

昨日の御礼にと渡された其れがポケットの中で布越しに音を立てる。礼儀正しいと云うか、マメと云うか。
昨日より顔色も良うなった様で一安心。否、元気所か教師を教師と思っとらん程の憎まれ口、痛い痛い、斯う見えても俺の心臓は繊細な硝子で出来たハートやねん。


‐‐‐‐‐‐


雨が降る、予感。
テレビの天気予報よりも正確な頭で低気圧をキャッチ。


> 飲み込まれる前に、
> 飲み込んで就寝と行こうか。



黒猫の夢でも、期待。


> 手放す事が愛やったら、
> 傷付けても尚、悪人の侭で。

汚い大人に蓋を。


‐‐‐‐‐‐


海に行こう。

思い立ったが吉日、車の鍵は何処。

そろそろ片付けなアカンなァ。グッチャグチャのゴッチャゴチャ、笑えへん。(…)

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73 :渡邊オサム
2008/11/11 02:15


視界も暗闇に慣れぬ侭、波音だけを頼って歩み続けた砂浜。平衡感覚の削がれる感じが何とも好きで。潮風吹き荒ぶ極寒、砂上寝転がる大人の姿を誰にも見せられへん。或る意味変態同等、変人や。
斯う云う所を君達はM属性と言いよる所以やろうか。周りの奴等がマゾだサドだ…高い確率で話題に移す理由は如何に。

苛立っても尚自己完結。
自らの弱さと強さに向き合えるかが問題で、歳を重ねる毎に上手くなった色んなモンが裏を返せば不器用な答えや云う事実。幾ら塗り固めようが、小さな刺激で安易と剥がれ落ちる残骸を横目に。
> (……秋の侭で時間が永劫止まれば良いと思う、何処の子供やろう、ね。)



大人とは、感情のコントロールが出来た上で自分に責任が取れる人。又、思慮・分別が十分にある事。

さァ、如何。


> 程遠い大人云うのも新鮮で素敵やろう?


‐‐‐‐‐‐


> 君は、モノ好き。

綺麗な子を黒く染めてまう事に、俺かて多少なりとも罪悪感位覚えますとも。



引き離して、
抱き寄せて、

我が儘過ぎるよなァ。


アカンねん、

俺を二番目にして欲しい。
自分を一番大切に。

然うせな息苦しいやろ。





> 尽くされるより、尽くしたい。
> 君が君らしく。

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