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碧空と星影
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498 :
財前光
2012/12/27 08:25
恋人の為に書き始めた此の日記。
部長、漸く貴方に渡せる日が見えて来ました。褒めて。
‐‐‐‐‐‐
恋人と出会った夏。
放って置けなくて、自ら掴んだ相手。
いつの間にか甘やかされて。
いつの間にか支えられとった。
面倒やって突き放されても可笑しない状況かて有った。前の恋愛、部活環境、正直しんどい日が続いて町から遠退いた時期も有る。
そんな時、部長が言うた言葉は「待つ」で。
首を振れば「傍に居る。少し町から離れよか。一緒に行く。」って。
ナンボ救われたか分からん。
若しも部長が居てへんかったら、多分、今此所で答辞モドキっちゅうふざけた自己満足もしてられへんと思う。
せやから、おおきに。有難う。
‐‐‐‐‐‐
自室に籠って「サヨナラ」が「愛してる」に変わった日を、覚えて居ますか。
真面目な顔をした部長が「好き同士で別れなアカンのか」って言うた事。
見送ろうとした俺を抱き締めて「俺が出た後、御前は又独りで泣くんか」言うて抱き締めてくれはった事。
何もかんも見透かされとる様で。守らなアカンと思った人がエラい男前で、驚いた。
何時でも連絡出来る様にと渡した合鍵を直ぐに使うて辿り着く部長。受け入れる以外、無かった。
此の人や、って思った。
‐‐‐‐‐‐
植物園、祭、海、旅館。
他にも二人で居る時間は穏やかで、安心。
‐‐‐‐‐‐
不摂生極まりない生活をしとった俺には、心配性で世話焼きな部長が必要不可欠。オカン気質に感謝。（笑）
食わなアカン、飲まなアカン、寝なアカンって部長が言う。如何しても身体しんどい時は、「あーん」言うてイイ笑顔で食わせて来たし、どんな手ェ使ってでも寝かそうとした。
部長に寄り掛かった侭熟睡した日も有る。俺が起きる迄、体制変えんと其ン侭の部長もほとほと甘い。
‐‐‐‐‐‐
体調を崩す様に成って出掛ける事も減り、連絡も減り、心身共に参り始めた俺は去年本格的な離別を申し出た。
忙しかった部長の生活も手伝い、距離を置いた。
正直、今、俺等の関係は分からん侭。
其れでも隣りに居る事が嬉しい。穏やかな声で、優しい温度で、言葉選びで。
変わらん侭の甘えたな所や、不思議な空気感も全部が愛しい。
せやから堪忍。
好きです、部長。
此れからもきっと愛してる。
‐‐‐‐‐‐
追伸、
俺は、一生「イロ恋」日記のファン第一号です。
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