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― 鉄線蓮 ―
 ┗85

85 :切原赤也
2009/10/21 01:27



記憶は薄れていくもの、其れは当たり前の事。俺は何時の間にか残るはずの思い出が何時の物だったかを思い出せなくなって、何時の間にかあの人の面影も忘れ始めてる。それでも偶にふらりと思い出すのは珍しく夢を見たから、もう大分朧気なあの人の夢を見たから。

俺は何度も変わりたいと思った筈だ。でも相変わらず俺の手は誰かを癒す手にはなれなくて、素直じゃないのも相変わらず、そうやって今傍にいる奴もきっと何度目か分からない程に傷付けてるんだと思う。

あの人が俺に残したのは名前だけ。もう呼ばれる事なんて殆ど無いけど、俺が本当に変われるまではきっと、思い出が消えても存在を忘れても、この名前は捨てられないんだろうな。


あの人が居た証を俺はもう殆ど覚えてない、それでも泡っていうたった一文字を見る度にしゃんと背筋伸ばして歩いて行こうって思える。


何度目か分からない冬が来て、毎年毎年この時期になると胸が苦しくなるけど、今年は多分大丈夫じゃないかなって思うんだ。そんな意味のない呟きごと。


俺は今日も元気です。

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