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メフィストフェレス -Mephistopheles-
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448 :
跡部景吾
2009/03/28 23:53
>Ein kleiner Vogel
今日は土曜だという世間一般の観念を覆す様に、デスクに積み上げられた書類の山、山山。
氷帝学園生徒会は俺を超人か何かと勘違いして居るのか疑わしい限りだ…一時で良い、俺に穏やかな時間を与えてくれ。
どうせ呼ばれりゃ此処へ戻って来るハメになるのを承知で無機質な束を鞄へ捩じ込む。
気分転換――毎日閉じ込められている生徒会室よりは此の敷地から一歩でも外へ出た方が幾らかすんなり呼吸出来る。
自室でPCと書類を広げ、意識は窓の外へ。
気紛れに覗いた空に見付けた小鳥にすっかり集中力が切れれば冷たい硝子を爪先でコツ、と叩いて。
相手にされねェンじゃねェかと僅かに思案するも運良く素通りはされずに済んだ事にほっと息を吐く。
透明な硝子一枚向こうでツンとしている小鳥が可愛くて仕方ねェ。
もう一度、コツ、と固い音を立ててみれば何度が愛らしい声を響かせるも…やはり、ツン。
たった数分の僅かな時間だったが、小さな鳥の、そんな様子に思わず頬は緩み。
直ぐに窓際から飛び立っていった其のシルエットを、視線の先で捉えられなくなる迄見送った。
目指したのは蒼い宙か、眩しい太陽か――…。
溢れる程の菓子でも用意したら此の部屋へも入ってくるだろうか。
綺麗なケーキに甘い詞、若しくは心地良い香りの花…一体好みは何れだろうなァ。
想像を膨らませるだけで踊る、心。
…あァ、そうか、今度試してみればいい。
# Es braucht vielleicht Zeit
# Zeigen Sie irgendwann das Lächeln
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