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柱ーズの日記帳。
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438 :
跡部景吾+
2010/08/02 14:17
#夏の恐怖体験
目視する事を拒否する身体と心
この夏の恐怖体験を一つ。苦手な奴は注意するんだな。
その日は肌もベタつく程蒸し暑い1日だった。部活を終えたまにはどうだと部員に誘われファーストフードとやらに行って…いや、付き合ってやる事にした。
ハンバーガーを食べりゃナイフとフォークは要らねぇのかと聞きやがる。ジャンクフードの一つや二つくらい知ってる。寧ろジャンクフードっつー言葉を理解しねぇ奴が何人かいるだろこら。つーかジローは寝るな。
そんな下らねぇ話をしていたら外はすっかり真っ暗。ふと音が聞こえた。
カツッ───…カツッ、
無機質を叩くような音。部員は話に夢中で気付いてないらしい。不規則に鳴るその音の方、俺達が座っている席の壁にある大きな窓ガラスに視線を移す。車のライトが行き来するのを眺める間もなく、音の正体を知る。俺はその瞬間顔には出さずとも血の気が引いた。
帰る。そう告げて席を立ち上がり出口へ向かう俺に慌ててついてくる部員達。どうしたのかと聞いてくるが構わず店を出た瞬間、俺の足は止まった。
また、音がした。
今度は先程の無機質な音ではなく、もっと乾いた…薄いクシャクシャの紙が潰れるような。
音源は俺の右足から。
そこで俺の思考は停止した。
夏。窓にぶつかる光に群がる奴ら。
夏。短い命を終え道端に仰向けになるアレ。
夏。俺は夜に外出しないと誓った季節。
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