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多重風雅。( special THX!)
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481 :
越前リョーガ
2010/10/26 04:06
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―――、錯覚。
幼ェ頃、旧型のジープに乗せられて連れて往かれたのはダダっ広ェアメリカ大陸の荒野。堂々とパノラマに横たわる地平線を眺めて、緩い弧を描く其処に「地球は丸ィンだな」と感想を漏らせば、其れは眼の錯覚だと諭された。
何だか夢を壊された気がしたガキの頃。
だが、然う教えて呉れた彼の笑顔は柔らかで暖かくて、daddyみてェだった。
其の笑顔があンまりにも優しかったから、俺はガキらしい夢が夢で無く成るっつうのは其れ程怖く無ェンだな、と無意識下にインプットされて、以降オトナに成る事に然程抵抗を感じ無く成った。
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地平線が丸みを帯びて視えるのが錯覚だったとしても、網膜が捉えて脳に信号を送った時、確かに其れは弧を描いて居る。
人間の視覚ってのは酷く曖昧で、其れ迄の過去だったり、培った経験だったり、偏見だったり、ジョウシキだったりで、瞳が映したモノが脳内へ届く頃には見事な迄に“主観”に汚れちまって居る。
屹度、何を視ても然うなのだと、思う。
人は良くも悪くも自己が積み上げて来たフィルターを介して物事を視て居る。
哀しい時に見りゃア其の肖像画は泣いてる様に視えるだろうし、嬉しい時に見りゃア微笑ンで居る様に視えるンだろう。結果、人間の視覚っつうのは御都合主義だ。
つまり、何が謂いてェかっつったら、地平線が弧を描いて視えるのが、眼の錯覚だと知りながら愉しむのは在りだと思う訳よ。
騙されてンのに気付かずに、手放しに喜ぶのはガキの愉しみ方で、騙されて居る状況さえ愉しいと脳内変換されるのがオトナの愉しみ方。
仕組みを解って居ながらに、愉しめるのは更に上級者。例えば、イリュージョンだったり手品だったり。
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ンン、レンアイも強ち例外じゃア無ェのかも知ンねェなァ。
唯、理屈じゃ無ェってだけで。
だが、“仕組み”なンざ教えて遣るとか謂われた処で、知りたくも無ェのがホンネ。
- - - - -
優しく、諭す様に名を呼ぶのが反則だの狡ィだの謂われ様が、俺を優しくさせてンのは他でも無ェ、御前自身な、訳。
...r u understand?
緩り、時間の経過。
突如として空いた短ェ、off.
カーテンから漏れる白い曇り空。
熱せられた珈琲が、年季の入ったサイフォンの中で、コポコポ、唄う。
揺れる蜜色の髪と、濡羽色の、髪。
i luv u,my lil、m*i*u m*i*u.
- - - - -
――…なァ、俺ァ斯うして御前の事を想うだけで此ンなにも内側が満たされる。
如何してか知りたくて何度と無く己自身に問い掛けたが、訊くだけ愚問だったみてェで、よ。
恐らく俺は自分のホントの気持ちに気付いて居ながらにして、知らねェ振りを決め込ンじまってた。
其れを何時か、何かの拍子に御前に打つけちまうのを何処かで恐れちまってたンだろうな…。
屹度、御前の知らねェ“俺”が、未だ此処に、居る―――。
:
其れは俺自身も知り得無かった、
―――“俺”。
:
御前への果てし無ェアイ、は、
行き場も無ェ儘、垂れ流し、だ。
スキ、だぜ。――…my lil boy,
俺のモテる凡てで、御前を
アイ、シてる。
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