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夜舞―やまい―
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434 :
跡部景吾
2008/08/28 02:15
夏休みは授業が無い分、部活に専念出来る。
そう思っていると派手なオレンジ頭の奴からメールが来た。
内容は二人で花火をしようとのこと。
その日は幸運か不運か都合があっちまった。
しかし俺様も暇じゃない、断ろうと思いその旨を伝えると返事が来た。
>跡部クンと花火出来たら幸せだな！
そりゃそうだろうな、俺様と二人きりで花火なんて誰もが望むことだぜ。
……というわけで、してやった。
河原に向かったのだが人ごみで入れそうも無く、少し遠くの海岸で待ち合わせた。
大量の派手で煩そうな花火の入っている袋を持ったあいつは俺様より先についていたようだった。
やっほーと手をぶんぶんと振っていかにも楽しみにしてました！という雰囲気にされたらまァ悪くねーんじゃねえのかと思うあたり何て俺様はこいつに甘いんだ。
正直、花火は嫌いじゃねーよ。
あの馬鹿でかい音も夏の温度と比べれば悪くない。
ただあいつがぶっ放していたロケットなんちゃらという奴には驚いた。最近の花火ってのは安物でも楽しめんだな。
あいつが急に押し黙ったかと思えば線香花火を真剣に見つめていた。
……やはり二人きりで花火ってのも悪くない。
また一緒にどっか行ってもいいぜ。
俺様の都合があえばな。
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