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拝啓、愛しのペリカンウナギ殿。
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175 :
跡部景吾
2008/06/06 00:59
窓の外は雨模様だ。こんな天気には御前がどうにも心配になる。
Himmelが泣いている様な気がすると悲しんではいないだろうか。そう言う自分こそが泣き出しそうな顔で悩んではいないだろうか。
御前に出逢い恋をして、己の無力を思い知った。
自分一人で何でも出来ちまうと本気で考えていたあの頃が懐かしいぜ。
―‥だが何故だろうな。こうして無力を見せ付けられながらも、御前を想えば矢張り「何でも出来る」と思えてくるのは。
今日も雨が降っている。雨は全てに降り注ぐだろう。
御前の愛する海にも大地にも、そして緑にも。
恵みの雨を受けて潤った桜は、来年の春に又花を咲かせる。
―そう云う事なんだ。悪い事尽くしでも無ェだろう。
雨の音が煩ェ夜は何時もより大きな声で名前を呼んでやる。
丁度俺の手も二つあるから、両耳だって塞いでやるぜ。
そうして聞こえなくなれば小さな声で呟いてみるか。御前が好きだと。阿呆みてェに愛おしいのだと。
――傍に居てェのだと。
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