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拝啓、愛しのペリカンウナギ殿。
 ┗3

3 :跡部景吾
2007/06/15 19:04

失敗する訳には行かなかった。
跡部財閥の嫡子としてと言うより、寧ろ其れは「俺」と云う一個の人間に付き纏うプライドで。
完全に完璧な物でなければ、…意味等何処にも見出せずに。
人間である以上は、そんな物が有り得る筈は無く。
例えばそう見せ掛ける事は容易くとも、所詮は脆い鎧でしかねぇ。
―…何時かは、壊れる運命だ。


>欠けて居るからこそ、美しい。


そう言ったのは、父だったか。
微かに、其れでも四六時中心を覆う薄靄を掻き消したのは、そんな簡単な言葉で。
昔読んだ人造人間の話が頭に浮かんだ。
映画と云う媒体によって醜いモンスターのイメージにされた「其れ」は、原作である小説では美しい姿形をして居て。
そして其の余りに整った容貌故に畏怖を与え、其の孤独からモンスターへ変貌して行った、のだったと思う。


「超人」は既に人では無いのだ、と言う現国の教師に酷く納得した。
俺は、人で在りてぇ。
そして其の中で、完璧を志す存在で在れ、と。

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