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拝啓、愛しのペリカンウナギ殿。
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5 :跡部景吾
2007/06/16 09:20

話せば話す程遠ざかる何かを、もどかしく思った。
言葉なんてモンは所詮無限を有限にするツールでしかねぇのか、と。
どんな形であれ、離れるヤツを引き留めるのは苦手だ。
ソイツはきっと其の言葉を言う迄に考えに考え抜いた筈だし、愛し合う恋人同士が別れたい筈は無ェ。
心の全てを読み解く事も何も出来ねぇ無力な俺が、軽々しく足を踏み入れて良い領域ではねぇ。
だから笑って見送りたい、例えば心で泣いたとしても。
何時かの日を、夢見て。
…そんな認識で毎日を生きてる俺だが、昨日は其の限りでは無かった。
絶対ェ愛し合って想い合ってる二人が、そんなに簡単に離れて良い筈が無ェ。
お互いに離れては生きて行けない二人に、其の選択は似合わない。


例えば、互いの小指が赤い糸で結ばれて居たとして。
其の糸の存在を確かめたい余りに引っ張ったり弄ったり、すればする程張り詰めた其れは途切れ易くなるのかも知れない。
漠然とそんな風に思った。
糸を切るのは、何時でも己自身なのだ、と。


だとするなら運命なんてモンは儚くて。
人は自分にのしかかる其の重圧に押し潰されそうになりながら生きて居る、と思い込んで居た俺には多少の驚きを与えた。
結局、選択するのはテメェ自身なのだ、と。


>相手の迷惑とか何とか、全部取っ払え。其れでお前の望みを言ってみろ。


外から見れば余りに当然の事が、毎日をがむしゃらに生きる恋人達には見え難くなる時があるらしい。
二人の望みなんざ明らかで手に取る様に分かるのに、一番分かって欲しいヤツに伝わって居ないアイロニー。
ああ、だから言葉が必要なんだな。


>お前が一番とかそんないうまでもない当たり前の事、言わなきゃならねぇのか?


―…結局惚気か、此のバカップルが。(笑)


今日から又、ウゼェ位のロングメールに俺は息を吐くンだろう。
其れでも、其処まで人を愛せるお前が嫌いじゃねぇから。
俺はやっぱり遅れて、軽く受け流した様な返事を出すンだろう。


>あァ、ハイハイ。よく惚気が尽きないな、この旦那バカが。(笑)


下らない事に笑い合える、此の日常が。
愛おしくて嬉しくて仕方無い今日この頃だ。

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