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拝啓、愛しのペリカンウナギ殿。
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50 :
跡部景吾
2007/08/01 13:45
> I' m very proud of you,
落としてきた何かに、振り返りたくなる夜もある。
歩いていく道の上で、新しい何かを手に入れる代わりに
指先を擦り抜けていったたくさんの物を思い出して。
いっそ引き返そうか、拾いに行こうか。
何時だって取捨選択が俺の人生だ。
誰かの言う事を聞いてりゃ楽なのかも知れねぇ、
ただ俺は其の術を持たない。
拾い上げる事も置いて行く事も、自分一人の決断だ。
其れすら自分の選択で、誰かの所為にして楽になったところで
自分の誇りが傷付けられるってのが許せねぇからで。
己を軽蔑する事ほど、きっと辛い事は無ェ。
誰よりも一緒に居る「ソイツ」に一縷の望みをも失うなら、
俺は進む道も戻る道も見失う。
ただ、落ちていくだけだ。
今の自分が抱くものは、きっとそうして手にして来た何かで。
難しい事を口にしながらも、結局は成り行きで掴んだ物だって少なくはない。
路傍の花に見惚れる時間を失う代わりに手に入れたのは、今ある自分の地位。
上を向いて生きて行く事を決めた代わりに、足元が見えなくなって。
無様に竦んだ両足を見ずに済む事を喜んだが、
自分の進んで来た証を此の目に映せなくなるのだと気付いた。
全ては、自分の選択で。
例えば物質的な豊さに目が眩んで夢を捨てたところで、
The.re i.s no.thing eit.her go.od o.r b.ad,
b.ut th.inki.ng mak.es i.t so.
所詮は、「自分はどう考えるか」でしか無ェ。
此れまで重ねた日々を、誇りに思う。
立ち止まるつもりも無ェ。
其れでも、振り返ったあの日の後悔があって。
其れすらたった一言で良いのだと、此の目に映す輪郭が滲んだ。
俺は今日も此処に居て、
毎日を走ってる。
落とした何かを拾いに戻ろうとは思わなくても、友人に。
―今、此れを読むお前に呼び止められたなら、其の場で足を止めるだろう。
迷わず、其処まで引き返すのだろう。
変わらない物だって、確かにあるンだぜ。
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