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チャラ人生代表者一名。
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387 :
丸井ブン太
2010/02/24 12:54
土日には必ず入るテニスの練習にうんざりしながら、土曜日の朝の電車に乗り込む。普段は座れない席ががらんと空いてて、テニスバックを足の間に置いてどっかり座る。窓の外には青く広がる空、と、神.奈川のビル。電車に乗ると窓から見える一番遠くを見つめる癖が出来たのは、車酔いするようになってからだったなあ…それでも神経質に見るんじゃなくて、何となく眺めて。
朝の電車は嫌いじゃない。人ごみに思考を邪魔されないから。
ふと横の席を見ると、光を受けて蒼く揺れる髪。小波をうつみたいな、流れ。
幸村君に似てる。
出てくるまでに時間はかからなかった。
小説を熱心に読み、顔を上げることは―少なくとも俺が気付いた際には―なく、指は細く流麗、女を感じさせた。
こんなに人が少ない電車で、何で大荷物な俺の真隣に居るんだ。
直後アナウンスに、ぱ、と上げた顔は、似ても似つかなかったけど。
少し、寄り掛かりたくなって目を閉じた。
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