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186 :
幸村精市
2008/01/17 12:41
>机から消しゴムが落ちてゆく。
>手を伸ばすも、あと一歩届かない。
床に叩きつけられた消しゴムは、ことんと小さな主張をして、動かなくなった。
そんな姿を見て頭が回転し始めた。留まりを知らない思考の波に飲み込まれる。
…そう、例えるなら机から落ちた消しゴムなんだ。
つい先刻まで必要とされていた…使われていた筈の。目の前の白を埋める為にひたすらシャーペンを走らせる…今の今まで消しゴムを占領していたその手によって、無惨にも知らぬ間に机の墨に追いやられ、机から突き落とされる。
そんな消しゴム。
けして床に落とされた、ではなく、机から落ちた。そこにあるのは一見僅かな違いだが、とても大きな差。
前者はただ虚しいだけ。
後者も虚しいけれど、救いはある。
もしかしたら誰かが救いの手を差し伸べてくれるかもしれないなどと、床にたどり着くその瞬間まで空想し続けることも出来る。
どんな状況であれ、諦めたらそこで全ては終わってしまう。
希望を捨てた時点で幸福は望めない。
例え0.0001%しか可能性がなくとも、そこに確かな希望が見いだせなかったとしても、0じゃない限り俺は歩み続けていく。
どんなに絶望的な状況が視界を支配していたとしても常に前だけを見て歩んでいけるように、しなやかな強さを手に入れる為に。
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