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-SLEEPING FOREST NEST-
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312 :
千歳千里
2008/09/16 19:00
此の間、白石がお弁当つくってくれた。忙しい朝に、俺のために…。卵焼きは甘くしてくれてた。甘い卵焼きが好きだって、どうして判ったんだろう。愛の力だ、と白石は言ってた。敵わんなあ、と想った。微笑みがこぼれた。昼、食べたら本当に卵焼きは甘くて、かわいいお嫁さんの味がした。白石が朝早くに台所で居るところ想像して、緩んだ頬が暫く戻らんかった。
ありがとう、蔵。お前のつくってくれたお弁当、ごはんのひとつぶも残さんかったよ。其れで…また、時々つくって欲しか。愛妻弁当。
俺の帰りを、時計の針が12時も超える夜、待っててくれた日もあった。眠そうなのが一層いじらしくて、ぎゅっと抱きしめた。
毎日が何だか急ぎ足で、あっと言う間に過ぎていく今日の背中へと俺たちはおやすみを告げるけど、俺と白石の間に通っている時の流れは、とても穏やかに…緩やかで、静かの海を漂うように安らかな心地の、すべては満ち満ちる愛が故に。寄せては返す細波のように、愛を交わし合う、日々。
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