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羊の絵筆、七つの恋歌
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481 :
仁王雅治
2008/10/23 19:38
夕暮れ、独りの室内。
伝書鳩が一羽、彼奴からの文を運ぶ。
他愛ない日常会話。表情が容易く読める。
(物足りんのは屹度、彼奴が遠いから)
彼奴が好きな音楽が耳に残って離れん。
教えられた数曲が脳内を反芻して廻る。
些細な事にさえ彼奴を感じる現実。
寝台に身を預ければ軋みが記憶を再生。
四肢全て捧げ、愛を誓いたい。
一層、磔刑にして呉れと思う。
(手首に目立たんキスマーク)
日没の闇に呑まれて瞼を綴じた。
(渇いた嗤いは自嘲気味、嗚呼、淋し)
一糸、纏いて彼の香の羽衣
一矢、的射て我の心の歯車
一死、惑いて──‥(必至)
自慰に更けても埋まらず、
彼奴の一指を求めて喘ぐ。
#彼奴が忘れた上着は洗濯して返そう、俺が忘れた我慢は多分見つからんけぇ、代わりに曖を伝えて誤魔化そう。
諦める事はとても簡単だ。
焦がれる事は其れ以上に簡単だ。
(分かっとっても逢いたくて嗚呼痛い)
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