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羊の絵筆、七つの恋歌
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484 :
仁王雅治
2008/10/28 23:30
久方振りに湯船に浸かる。
専らシャワーで済ますんじゃが、
今日は偶々時間が出来た。
彼奴は睡魔に浚われてしもた。
睡魔相手なら妬きようも無い。
疲れとらんか心配になる。
独占欲が治まる事を知らない。
俺の、と言うて聞かせる刷り込み。
至極、理不尽な話じゃが、
俺が知らん予定にすら不満を示す俺。
彼奴は其れすら許してくれる。
何も出来とらんから、と。
俺ばかりが告げる我が儘を叶えてくれる。
(其れだけでも、カナリ幸せ)
頭から湯を被って濯いだ。
彼奴と同じ香りが広がる浴室、
(泡が弾けて消える度フラッシュバック)
此の香りに何度抱かれただろうか、と。
濡れた浴場で滑稽に独り泣いた。
#堪えきれん程淋しいわけでも無い。唯、平気と癒える程御前が満ち足りとるわけでも無い。互いに狂生?狂依存。其れでも良えから御前が欲しい。
微かに聴こえる翅蟲の求愛。
鳴けば御前に此の気持ちも伝わるか?
(芽生えぬ種を植え付けたい、)
─────────────
わざわざ言うたりせんが、
彼奴のああいうトコロが好かん。
(価値観の不一致に、苛々)
恋人とは価値観を近付けたい。
(一歩一歩、確かに歩み寄る日々に幸せ)
#俺色に染まれ、
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