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Lily.
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111 :
日吉若
2009/09/16 01:36
星が、死んだ。
パァンと弾けて星が死んだ。死んだのか、と、呟いてみたら後から実感が追い付いてきて目にしたことの無い其れを想って思考回路が憂いを帯びた。
星にも寿命があるなんて、何だか不思議に思う。
考えてみればそんなのは当たり前で、自分はこんなにも傲慢だったかと、恥ずかしく為って顔を両手で覆った。
星が死ぬ瞬間はまるで羽根を広げた蝶々のように輝いていたそうだ。
居なくなる瞬間が美しいと称賛されるなんて、きっと彼等は看取られていることなんざ気が付いてすらいないのに。
どうやら傲慢さは人類の特徴らしい。
世界が亡くなる瞬間は、星が死ぬ時と同じだと思う。
きっと全部が光に輝いて、直ぐ目の前に在る物も視えなく成る。そういう意味では毎日と同じだ。俺達は日々消えている。
…赤紫に輝く蝶を、両の掌で作り出した暗闇の中に視た。
そして遠くで天使がラッパを吹くんだ。
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