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盲亀の浮木
 ┗454

454 :柳蓮二
2009/07/04 18:50



不意に重なっては直ぐ様現実となる二枚の絵。きつく握られた拳が掴む肉片に爪を立てれば、じわりと滲む三日月の疵。気持ちが落ち着かないのではない。単に何かに訴え掛けられているがの如く断片が遮ることがあるだけ。
嗚呼、矢張り飾りには出来ないらしい。

以前の己と比較したとて歪んだ根は深く沈んでいる儘。




眩しい朝と共に彼奴はもう直起床するのだろう。寝顔にそっと接吻を。
──御早う、赤也。

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