top
┗
Infinight!
┗440
440 :
柳蓮二
2024/06/09 15:17
誕生日だった。
誕生日だった、というか、俺の中ではまだ浮ついた気分が継続していたりする。
精市が近々俺に似合う花を見繕って両手いっぱいの花束にして贈ってくれるそうで、色々と頭を悩ませてくれているらしい。
花が似合うのはどう考えても精市の方なので俺に似合う花なんてあまり想像がつかないが、自分がどのように映っているのか、その一端を知る事が出来るのは楽しみだ。
それにしても、恋人が俺を想って選んだ溢れんばかりの花を抱えて会いに来るという図、あまりにも愛しすぎないか?
もはや名のある絵画かもしれない。
ミュシャあたりが描いていそうな気がする。
-----
本当に両手をすっかり埋め尽くす豪華絢爛な花束を貰った。
俺に似合う花をと心を尽くしてくれたそれは、まるで精市を花束にしたようだった。
「幸福が飛んでくる」という意味も持っているらしい花は確かに蝶に似た形をしている。可憐で華やか、それでいて凛とした佇まい。俺に幸せを運んできてくれるのはいつも精市だ。
きっと俺はこの花束が世界一似合う男だ。
そう在りたい、そうで在らなければと思うよ。
素敵な贈り物を有難う。
俺を愛してくれて有難う。
これだけの想いに俺は報いる事が出来ているだろうか。
今度はこの腕にお前を抱き締めたい。
[返信][
削除][
編集]
[
Home][
設定][
Admin]