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続
香夜の穹
(ありがとうございました)
┗351
351 :
跡部景吾
2008/12/09 01:26
綴られた御前の想い、俺に宛てられた恋文
読む度に胸が痛くて
けれど其の言葉と裏腹に
実際は大きく開いてしまった遠い距離に、温もりに
恋人としての関係には屹度、暫くは戻れないんだろうと
暫し切ない想いを抱え
すべて互いの心さらけ出して話した事は無駄ではなくても、
御前から制される戒律が厳しくなるのを目の当たりにしては
どれだけ俺は御前に厭な思いをさせたのだろうと悔い堕ちる
鳩さえ、
隣で眠る温もりさえ、今は
>遠く 遠く
恋人未満の関係に近い今の此の距離に
俺は何処まで食らいついて行けるか
そうする中思考した数日…俺は、御前の不満にやっと気づく。
御前の中で、前と今で御前の求める俺の位置が僅か変わったのをやっと知った
地球儀の軸が緩んで廻ったみたいに僅か…僅か
御前から告げられた言葉の中、己で気づいた一つの事実に、
半年も…馴れてしまったあの日常とのギャップに、唇だけを噛み締め
俺が、変わらなければならないのだと、やっと理解した
>御前は今、もうあの時期の御前じゃないんだと
御前が厭がる言動の元、
あの時期必要だった俺の行為を今の御前はもう必要としてないと、
何時の間にかダークサイドを脱した今の御前に俺は気付けず
…其の最初の発端に…原点に、やっと俺は辿り着けた。
一度剥がしてしまった己の仮面を元通りにするのは至難の業、
けれど
「御前が好きや」と、落としてくれた御前の言葉だけを信じて
御前の隣で過ごした、元の…固体としての俺に戻ろう
…俺はやっばり御前が好きで
もういっそ、片思いでも善いから傍に居たいと
…今素直に言おう。
共に過ごしたいと思える仲間が今居る御前が、酷く羨ましい
俺は棄てて来ちまったから。
>何もかも、
なァ…忍足。俺は御前が想う程、出来た男じゃねぇ。
御前に羨望を抱かれる程の、大層な男じゃねぇンだ。
弱い己を護る為に不器用さを笑みで隠し
器用そうに世間を渡り歩くように見せて居るだけ
俺らしく在る為に
みんなが求める在るべき姿に応える為だけに
>でも、本当は、
静かな冬の夜に音のない空間に唯願うのは
御前と腕回し合い共に温もりに安堵して眠れる夜が来る事を
御前と触れ合い…御前の中に俺の存在が鮮やかに彩られる日が来る事を
…一応ではなく、御前に堂々と恋人だと言って貰える日が来る事を
近いうち…そうしてまた過ごせる日が来る事を夢見ながら…再び俺も此の大切な日記帳に綴りを落とそう
>御前と共に。
今迄御免な…忍足
お休み、
>明日もまた、御前にとって充実した自由な一日でありますように―――
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