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睡蓮の記憶
┗209
209 :
日吉若
2010/02/09 02:29
あの人は俺といない間、何を考えているのだろう。
今日は(今日も)目覚めるとあの人がいた。
隣じゃなく、少し離れたところ。…だったのは、俺の方が後に目覚めたから。
あの人が飼い猫と戯れた指先で俺の髪を撫でる。その動きはまだ愛猫に対するそれで、俺は少しむっとして指先を甘く噛んだ。一瞬、痛がるのに大抵は優しく宥めようとする。或いは、痛いと悲しんで見せ、時にやはり愛猫のように、叱る。何れにしても、そう、それだ。俺が欲しいのは。俺にしか見せない顔。それに満足げに口元を歪めて見せる。
その間に交わした言葉は非常に少ない。それなのに不思議と満たされている感覚。言葉を持ちながら、如何して俺たちは言葉を使いたがらないんだろう。
そうしているうちに、あの人は出掛ける。猫も何処かへ行ってしまう。
帰る時間の連絡さえせず、ただ気紛れにスペースを共有し、触れたいときに触れたいと。言う。
時刻は深夜。あの人は未だ作業に追われている。ぽつりぽつりとその背中に向かって言葉を吐く。俺は一人で布団の中。冷たい布と素肌が擦れる音は、きっと俺の耳にしか入っていない。
何も言わないときが一番怖い。
言葉を使わないから、ひどく不安になる。
如何して。
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久々に(本当に、久々に)さむ部長と犬庭千石さんの夫婦(?笑)に会う。
相変わらずの仲の良さでした。幸せそうで、何よりです。
アンタたちの惚気話も聞かせろ。(…ふは)
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