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睡蓮の記憶
 ┗230

230 :日吉若
2010/05/30 03:13


自分が何者なのか解らなくなる瞬間がある、

例えば電車に揺られているある瞬間だとか
(外の景色が現実のものでなく感じられるような時に)
例えば急に小説の文字が眼で追えなくなる瞬間だとか
(意識が途切れて見失う)
例えば眼が覚めて部屋が闇に包まれている瞬間だとか
(今居るのは夢なのかうつつなのか)
例えばあの人の傍にいる瞬間だとか
(見慣れたかんばせがみるみるうちに溶けていく)
例えば遠い過去と近い過去に思いを馳せている瞬間だとか。
(何もかもの甘い、)

俺が俺自身に関する記憶や思い出を一切無くしたところで、
あの人の妄想の中に連続した「俺」として生き続けてしまう俺がいるであろうことは、どこか悔しい。

生物の細胞は日々生まれ変わるのに(きっと海馬でさえ)、何故心というものは生まれ変わらないのだろう。
連続しているのに変化が起こる。意図に反して。
数列も人生の前では敗北してしまう、んですね。

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