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跡部と手塚が、
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6 :
手塚国光
2008/09/14 23:33
予防線、境界線、臨界点、秋の月光の交錯。
今夜は十五夜だそうだ。
そう言う日は、恋人と満月を見て寄り添ってと過ごすんだろう。
なのに俺は、何をして居るんだ。
一体何をして居るんだ。
日中の練習で部室前のベンチに忘れたジャージを取りに来た帰り道、すっかり闇に沈んだグラウンドを横切り乍遣り切れない思いに包まれた。
生暖かい風が髪を嬲って鬱陶しかった。
ちらりと視界に捕えたバックネットは名月の光を湛え、妙に高く聳えて見えた。
連絡先を交換しては居ない。
鳴り、彼奴の名前を灯し知らせる筈は無いのに。
携帯を開いたり閉じたりした。
逢う約束はして、居ない。
此の月を、別々に見て居る。
もう直ぐ、今夜も終わる。
昨晩逢いたかった等と…口が裂けても言いたくない。
彼奴を困らせるだけだから。
好きだ、
来年は一緒に見よう、跡部。
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