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┗低温火傷(81-90/500)

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90 :千歳千里
2009/01/30 09:21


「…千里、好きやで」





時折俺ん猫は唐突に可愛くなる。
何時もならツンケンして、照れ臭い台詞を俺が囁くと何事も無かったごつ受け流す俺ん猫が、寂しがる時と甘えてくる時の表情ば変わる、ゆっくり、ゆっくり。
えらしか猫、…愛しの、俺ん猫。
誰にも遣らん、渡さんばい。
鳴き声も、擦り寄る身体も、悪戯な尻尾も全部俺のモン。
其の眼が映して良いのも俺だけ。
抱き締めるのも俺だけ。
口唇の感触は俺だけのおやつなんよ。
ん、美味かァ、マシュマロんごたる。

一日中俺ん猫と過ごした。
途中、爪で引っ掻かれたばってん、
大丈夫、其れすら愛しかと。
猫ん為なら何でんするけん、兎に角離れたくなかった。
急遽予定キャンセルして猫の傍に居るこつを選ぶ俺は多分史上最強の親馬鹿かもしれん。
爪でガリガリされるような喧嘩は俺との距離を縮めてくれる。
やけん、逃げたりはせんよ。
俺はそげん弱か男じゃなかと。
喧嘩しても御前を抱くだけで俺ん機嫌げな簡単に治るんやけん、ああ、御前は、何時の間に俺を手懐けたんか。
御前には何時も負けるっちゃん、
やけん云うて悔しいとも思わん、
ただ、好きなだけ。

そげな夜には柔らかい肢体を抱いて寝た。
ああ、えらしか。寝るんも惜しか。
なあ、俺が寝とる間に腕から擦り抜けたらいかんばい、そんえらしか鳴き声を他ん奴に聴かせたらいかん。
そうして口吻けを求める相手も俺だけに。
ほら、俺なら餌げな山ほど持っとうけん。
腕枕も毎日する。

そう思って寝たら、心地良か夢を見た。

朝起きたら猫の気持ち良さそうな寝顔ば拝めた、あんまり可愛いもんやけん起こさんごつ触れる程度の口吻を贈る。
整った寝息、愛しか顔、俺は此の猫にゾッコンなワケで、朝から半勃ちとか云うたら怒られるやろうか、ち云うても既に口滑ったばってんが。
ニョキニョキニョッキッキ。
中学生やけんね、ウン。ちとエロいこつには敏感な思春期の身体は正直やけん許してくれんか。
取り敢えず家を出るにのんびりしては居られん、ばってん猫の眠るベッドから抜け出すんが嫌で、頭ん中で天使と悪魔が葛藤する。
否、天使の顔した猫と悪魔の顔した猫が喧嘩しよる、ぶっちゃけ美味しい脳内妄想を堪能しつつ着替えた。


ねーこ、ねこ。俺ん猫。
…しらいし。なあ、好いとうよ。
今日も俺ん帰り待っといてな。

行ってきます。
    (111232451385、2391)

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89 :千歳千里
2009/01/28 09:39


シアン色に染まる花弁を寝具に垂らす。
其処から漂う仄かな香りが眩暈を呼び寄せ、色を広げたシーツの中へと身体を沈めた。

蕩く、身体が、あらゆる先端から、
シアンの中へと、蕩く。


(――欲情せんワケが無かろう。)

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88 :千歳千里
2009/01/27 00:59

>>淡 雪 に 惹 か れ て 。
tnx.

確か貰った記憶が…(遠い目)
11月くらいに貰ったヤツですたい。
遅れてスマンね。


#アナタも友達に…!!!!バトン
#製作者:偵察観月サン


>アナタのお名前を教えてください。
千歳千里。

>アナタの性格を教えてください。
シアンに以前訊いてみた時は…
「ヘタレわんこで時々乙女な癖に男前」
みたいなこつ云うてくれた。

>回してくれた方の第一印象は?
綺麗か御人ばい、
恋人サンとも仲睦まじくて羨ましか。
こげな日記に目ェ通して貰えるなん申し訳無か、気が向いた暇な時にでん思い出した感じで此れからも宜しく、と。(弱腰)

>是非回してくれた方と仲良くなってくださいね。
…是非、宜しく。

>ついでに僕とも仲良くなってください。(真顔/ヤメ)
いやいや、そんな滅相も無か。
俺なんかで良ければ…(弱腰/二度目)

>最後にこれから回す方に一言。

後に追記。

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87 :千石清純
2009/01/23 01:37



嗚咽。





世界は本当に不条理だ。
願いは幾つも有るけれど叶うモノ、叶えられるモノは其の中の一握り。
深遠の暗闇に焦点を当てれば僅かに光る何かが酷く眩しくて仕方が無い。
彼処に行くには如何すれば良いだろう。
バスも電車も無い果てない路を歩くには此の靴は少し脆い。


御前に逢いたい。何時だって。
なのに世界は騒音だらけで時々御前の声が掠れて埋もれるンだ。
雑踏ばかりが耳を腐らせていく其の正体は澱んだ欲が囁くテノール。
――本当に煩い世界だ。邪魔するなよ。
俺が欲しているのは御前の声と身体と突き動かす感情だけ。
そうやって醜い独占欲を自覚しても如何にも出来ない事を悟る瞬間、訪れる嗚咽が気持ち悪い。
御前の全てを、御前の世界を、俺に早く与えて欲しいのに。
如何して、未だノイズが鼓膜を震わせてくれるンだ。
御前の世界に映るのは俺だけで充分だよ。


例え世界を敵に回しても、此の脆い靴が破れ使えなくなったとしても、
裸足を血塗れにして御前を探し歩く。


嗚呼――醜いねえ。

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86 :芥川慈郎
2009/01/21 00:42


事実は時に刻まれる。


( episode:24 )

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85 :忍足謙也
2009/01/20 11:28

帰り道でよう猫を見掛ける。
写メでも撮っといたろか、猫好きでしゃあないアイツの為に。


(せやけど俺の脚を以てしても猫には適わんっちゅう話でなァ、…腹立つわ。)



と、思ったんやけどな。
帰り道、ホンマに猫と出会した。
何やニャーニャーうっさくて立ち止まったら猫が足元に擦り寄ってきてやなァ、おおラッキー、て。
…偶然て素晴らしいな、ホンマに。





200090408

汚いスケジュール帳、
読み返すだけで幻滅した。字ィ汚いわクソみたいな事書いとるわ、もうちょいマシな事書かれへんのか俺はと胸クソ悪い気分に成った。
数年前に使用した其れ、日付を追って薄汚れた記憶を捲る。


日付の横には殆ど嫌な出来事しか書いてあらへん。どんだけ根に持って、どんだけ悲観しとったンかっちゅう話や。
幼稚やったと結論付けても、今でさえ要領の悪い頭しとんねんから如何しようも無い。
捲るだけ嫌な事しか思い出せへん。
っちゅうワケで過去の遺物なんゴミ箱にポイッと捨ててハイさよなら。
勿論ええ思い出も在ったやろう。
せやけど記憶っちゅうモンは嫌なモン程色濃く根強く残んねん。
自分が云うた人を傷付ける言葉はサッサと忘れる癖に、人に傷付けられた言葉は何時までも忘れられへんのと似とる。
なんぼ手際良く昇華した処で記憶は消されへんねや、…そう云うモンや。


ゴミ箱何処や。

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84 :鳳長太郎
2009/01/20 00:19





いいえ、誰も知りません。

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83 :跡部景吾
2009/01/15 23:01


神は七日間で世界を創りあげたと云う。


( episode:23 )


ステンドグラスに導かれる如く教会へと赴いた。
石段を緩慢と登り脚を踏み入れると、迎え入れてくれたのは牧師や神父ではなく、十字架の磔と成ったイエス・キリストの姿。
――おいで、…そう幻聴すら聴こえてくるような感覚に見舞われ、其の感覚に従い彼の許へと。
俺達を見下ろすイエスを見上げては片膝を地に付けた。

…許しを乞う事など何ひとつ無いが、神の子と呼ばれる彼の頬が、酷く柔らかいように見える。
白い石像である筈なのに身体の色が見え、鮮明に血色が浮かび上がる様には其処に何かが宿されている気がした。
開かれる事の無い瞳、決して俺には与えられない釘打たれた彼の両手。
なのに何故未だ、生きているのか。
神が為す奇跡を、彼も持ち得たと云う――其の力を宿して居るのなら、俺に答えを授ける事など呼吸をするより容易だろうに。

救われたい。…何処から?終わる事のない疑念の螺旋から。
漸く今俺は疑心暗鬼の中心に居るのだと気付けど其の渦を直ぐに止める事も出来ない。
其のような世界に未だに片足を捕られている事に酷く疲弊した。

神が世界を創るのに要した七日間を、如何の様にして生きるか。 
慈悲が何時か俺の許にも涙と成って零れ落ちる事を願い、彼の脚に口吻けた。

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82 :仁王雅治
2009/01/14 21:30





.

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81 :千歳千里
2009/01/13 23:35





約束は消える。

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